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​RACE REPORT/Rd.7 Redbull Ring

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​レッドブルリンクに合わせ込んだAMG勢、開幕戦再現の1-2フィニッシュで締めくくる。

​最終戦勝利の4号車AMG、LCブランパンを制す!

​予選

2018年9月10日に行われたLCブランパン最終戦。

本来はRd.3に続いてのニュルブルクリンクGPコースで行われれる予定だったのだが、8月末に実施されたアップデートで追加された「レッドブルリンク」に最終戦の舞台が変更された。

オーストリアのシュピールベルクに位置するこのコースはF1やDTM、ADAC GTマスターズなどが開催されていることで有名。

2003年以前までは「A1リンク」と呼ばれていたが、騒音問題などが原因でしばらくの間廃墟と化し、ドリンクメーカーのレッドブルが買収・投資再建し2011年にレッドブルリンクとして再オープンした経緯を持つ。

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さて、LCブランパンも最終戦ということで、気になってくるのはシリーズチャンピオンの行方。

Rd.6終了時点でのチャンピオン候補は上記の8台。

青枠の範囲がチャンピオンの可能性が残される最終戦での順位とポイント。赤枠は自力チャンピオンとなる順位とポイントだ。

​当然ながらランキングトップの4号車AMGが俄然有利と言える状況だが、最後に笑うのはどのマシンか?

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迎えた予選ではランキングトップの4号車が1分29秒662というタイムでポールポジションを獲得。

2番手には同メーカーの44号車AMGが入り、シリーズチャンピオン獲得に向け絶好の位置からスタートを切ることとなった。

3番手にはランキング2位の72号車フェラーリが入る。4号車に位置的に優勝はマストに近い状況で逆転はあるか?

まだまだチャンピオンの可能性は残っているが、それぞれのレギュラードライバーであるヤム・メリーが2人とも欠場し、代役としてゴリライチ・レガシィが最終戦を戦うことになったアウディの1号車・17号車だが、1号車は予選4番手の好位置に着け逆転優勝を狙う。

​以下チャンピオン候補の予選は43号車AMGが5番手、63号車ウラカンが6番手、99号車M6が8番手、17号車R8が9番手、2%ウエイトが恨めしい23号車GT-Rは13番手からのスタートということになった。

​決勝

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チャンピオンを狙う者、シリーズ初勝利を渇望する者、ただ熱いレースを求める者…

16の思惑が交錯するLCブランパン最終戦レッドブルリンクがスタートする!

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​1コーナーで9番手スタートの17号車R8が、スタートの飛び出しをやや失敗した22号車GT-Rと99号車M6のイン側へ飛び込み、姿勢を乱した22号車GT-Rが後退。争いのあった6番手以降はトップグループと少し差が広がる。

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集団が続く2コーナーのレムスカーブへ飛び込んでいくが、ここでトップのAMG2台が並び4号車のレイトブレーキングが起因となって2台はなんとオーバーラン。

イン側から72号車フェラーリが2台のAMGをパスしてトップへと踊り出る!

3コーナーでは一時3番手に上がった1号車R8の両サイドからストラッカレーシングの2台が挟むように並んでオーバーテイクしていく。

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72号車を先頭にオープニングラップを消化していく各車。

後方では11番手スタートだった76号車アストンが7番手まで浮上してきている。

​2周目レムスコーナーでは6番手99号車M6が1号車R8を捉えて5番手に浮上する。

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レース6分が経過した2コーナーで、ポールスタートの4号車AMGが72号車フェラーリのイン側にねじ込み、続く3コーナーで抜き返す。

その後方では76号車アストンが1号車R8をパスし6番手へ。

予選4番手からスタートした1号車R8だったが、レースになると1%ウエイトが響くのか次々とポジションを落としてしまっている。

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レース7分経過。最終コーナーでアウトに流れた43号車AMGを、同じストラッカの44号車がパス。

​44号車はパワー1%救済を受けており速さでは43号車を上回るため、先行しトップ2の隙を生もうとトライするが、レース10分経過のターン6イン側縁石で姿勢を乱し、43号車AMG・99号車M6の先行を許し5番手へ。

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レース11分経過。

スタートダッシュを決め上位を走っていた76号車アストンをアウディウルトラコーナーで63号車ウラカンがオーバーテイクする。その後方では1号車R8が17号車R8を譲るように先行させる。

14分経過時点の1コーナーで姿勢を乱したアストンを17号車R8がオーバーテイク。

予選で中団に埋もれたチャンピオン候補2台が順位を上げてきた。

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レースは15分を経過し、トップ集団は落ち着きを見せ始める。

​一方ウエイトハンデ2%を背負って戦う23号車GT-Rはペースが全く上がらず、後方集団に埋もれてポジションを上げていけない

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レース18分経過。72号車フェラーリは隙あらば4号車AMGに並びかけようとするのだが、4号車の巧みなブロックで前に出ることができず、油断すれば43号車・44号車の2台のAMGに仕掛けられてしまう難しい展開に。

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レース20分経過。スタートからペースが上がらずポジションを落としていた1号車R8は、ターン6の縁石に足を引っ掛けてしまい単独スピンを喫する。

​これでアウディのシリーズチャンピオンの可能性は、実質的に7位を走行する17号車に賭けられることとなる。

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​レース30分経過。99号車M6と17号車R8の2台から上位陣のピットインが始まる。

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99号車のピットから翌周。63号車ウラカンがピットイン。

99号車はタイヤ無交換、63号車は交換する作戦だったが、63号車は燃費走行を成功させたのか99号車の前でピットアウト。

​更にピットインの時間が短った114号車レクサスが前でコースインしたが、2コーナーですぐさま63号車がオーバーテイクする。

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レース33分経過。2番手の72号車がピットイン。

コース上で4号車を抜けないのなら、アンダーカットして前に出ようという作戦か。

​同じタイミングで17号車R8もピットイン。

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レース34分経過。ピットオープンタイミング最後のラップまで延ばしてAMGの3台がピットイン。

3台揃ってタイヤ無交換、同じような給油量でピットアウトしていくと、72号車フェラーリはその後方で1コーナーを立ち上がっていた。

​72号車の前に立ちはだかったAMGの3重壁。突破することはできるか?

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ピットイン時一気にポジションを7位まで上げた114号車RCFだったが、流石に給油量が少なすぎて早くも燃費走行を強いられ、レース38分経過時点で99号車M6に先行を許し8番手へ後退。

​41分経過時点。ここまでの不振から特別救済パワー+3%を与えられている22号車GT-Rが不審な挙動でコースアウトしスローダウンしたため、ここでフルコースイエローが提示される。

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ピットインを挟んでやや逃げにかかっていたAMG軍団だったが、このイエローでアドバンテージは0となり、72号車フェラーリ・63号車ウラカン・17号車R8等にとっては逆転のチャンスとなる。

​レース45分経過時点でレースはリスタート。トップ3はAMG同士ということもあってリスクを避けたスタートとなった。

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実質の3対1の一番後ろという状況にあり、仮にトップへ浮上しても4号車が2位でフィニッシュしてしまうとチャンピオンの目が無くなってしまう72号車は、リスタート直後からとにかく猛プッシュを掛け44号車AMGに襲いかかる。

​一方2位の43号車は無理に同じAMGの4号車にバトルを仕掛けようとはせず、このままのポジションでのフィニッシュを目指す走りに切り替えていく。

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レース49分経過時点で72号車のチャンピオンへの道はあっけなく途絶えてしまう。

ターン6で1号車R8と同じ形で縁石に乗り上げ姿勢を大きく乱してしまいハーフスピン!

​これで9番手まで後退する手痛いミスを犯してしまった

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フェラーリの脱落により、今度は63号車ウラカンがAMG軍団に挑む。

その後方では17号車R8が6番手114号車RCFを捉えオーバーテイクを狙う。

​シリーズチャンピオン獲得にはやや劣勢に陥っているが、この2台はチームチャンピオンのタイトルも掛かっており、現在17号車が所属する「Audi Customer Team」が63号車所属の「Italian GT3 Customer」を9ポイント差でリードしている。

​両チームとも2ポイント以上圏内を走ってるのは1台ずつのみで、もしこのままの順位でフィニッシュすれば「Audi Customer Team」が6ポイント差でチームタイトルを獲得する状況になっている。

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レース残り5分

63号車がポジションを上げる可能性もあるため更に上位でフィニッシュしたい17号車R8は、3コーナーでアウト側から6番手114号車RCFに仕掛ける

しかし立ち上がりで後方を走っていた88号車AMGと接触!

ここに76号車アストンも巻き込まれ、スピン状態に陥った17号車R8はコース上を横断する形になり23号車GT-Rも巻き込まれる多重クラッシュが発生してしまった。

これで17号車R8と23号車GT-Rのシリーズチャンピオン、Audi Customer Teamのチームタイトル獲得は絶望的となる。

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レース残り4分

現在の上位陣で唯一ピットでタイヤを変えている63号車ウラカンがここでスパートを見せAMG軍団に襲いかかる!

まずは1コーナーで姿勢を乱した44号車AMGを立ち上がりで仕留めると、そのままの勢いで2コーナー立ち上がりからバックストレートに掛けて43号車AMGとの間合いを詰める。

​ブロックラインを取る43号車のさらにインを刺そうとする63号車のバトルはブレーキングで接触し、乱れながらのクロスラインで43号車が2位を守る。

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​ファイナルラップ。このまま2位でフィニッシュできればシリーズランキングも7位から2位に急浮上できる43号車AMGは決死のブロック走行。63号車も2位に上がれればシリーズ2位になれるため攻めまくるが、その隙をAMG表彰台独占を狙う44号車AMGが狙い、背後には99号車M6も迫る、緊迫の2位争いが展開された。

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最終戦レッドブルリンクでの勝利、そしてLCブランパンシリーズチャンピオン獲得を確信した4号車AMGが、パッシングしながらフィニッシュラインを駆け抜けていった。

​最後に加熱した2位争いは43号車が2位チェッカーとなり、奇しくも開幕戦・モンツァの再現となるAMGの1-2フィニッシュで幕を閉じることとなった。

​表彰式

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2018 LC BLANCPAIN GT SERIES CHAMPION !

No.4 Mercedes-AMG Team BLACK FALCON

Driver:CONVERSE2354 / GoriRaichi893(Rd.4)

​シリーズ2勝、2位とのポイント差26ptsという、終わってみれば圧勝とも言える結果で、2018LCブランパンシリーズチャンピオンは4号車メルセデスAMGチームブラックファルコンとなった。

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2018 LC BLANCPAIN GT TEAM CHAMPION !

TEAM: #63 & #72 Italian GT3 Costomer

Driver:#63 Wolf_Aono / SYUNSUKE_1998703

​常に強力なドライバーラインナップを揃え、シリーズランキングでも3位・5位に食い込んだ​イタリアの跳ね馬・闘牛チームがチームタイトルを獲得。

yamado_racing38(Rd.1)

​#72 xRnC9Fx_Rk9

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シリーズを通して主催アペックスが印象に残ったプレイヤーに贈られる主催特別賞には、開幕からずっと苦戦しながらも萎えず全戦参戦し、Rd.6レイクマジョーレでは現実のスーパーGT富士観戦を途中ですっぽかし集合時間に間に合わせた後、見事優勝を遂げた98号車M6のオカサンジョースターに贈られた。

SPONSORSHIP SPECIAL AWARD

No.98 ROWE Racing

Driver:okasan_joestar07

かくして5月から開幕した2018 LC BLANCPAIN GT SERIESはこの最終戦・レッドブルリンクをもって閉幕となった。

​シメのコメントを…といきたいところではあるが、嗜みのマシン・嗜みのプレイヤーで構成したこのシリーズを振り返るにはこの枠では語り足りず、「総集編」を別ページで用意したいと思う。

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