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​RACE REPORT/Rd.5 Interlagos

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​2位表彰台獲得のブラックファルコンがポイント首位へ。チャンピオン候補も絞られてきたか

鬼気迫る新旧GT王者の宴!WRT17号車が2度目の勝利

​予選

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2018年7月22日に開催されたLCブランパンRd.5インテルラゴス。

ブラジルのサンパウロ近郊に所在するこのサーキットはF1の開催が最も有名だが、一時期は「ブラジルGPを制するものがタイトルを制す」とも言われた、まさに終盤の天王山の場に相応しいサーキット。

今回のトピックスは、シリーズ初となる全レギュラードライバーが顔を揃えた1戦ということ。

度々パッドでの参加でホクつく#17R8のヤムも今回はハンコン参加。開幕戦からハンコンのバグに悩まされていた#4AMGのコンバースも新たにT-GTを新調しての参戦ということで、まさに’’整った’’インテルラゴス戦となる。

そのRd.5の予選はハンコン参加で久々に#17R8が本来の速さを見せポールポジションを獲得。2位には#63ウラカンが続くが、その差は僅か7/100秒差。

ハンコン新調の#4AMGが3番手、#99M6が4番手、4%の最重量ウエイトながらランキング2位の#72フェラーリが5番手…と続いていくが、トップ9までが僅かコンマ5秒差に収まる接戦の予選となった。

尚#911ポルシェは予選時間内に出走出来ずノータイムとなり、最後尾からのスタートとなった。

​決勝

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ポールの#17R8は見事なスタートを切ってトップで1~2コーナーを通過していく。

​道幅いっぱいに広がった後方では#1R8が#99M6を抜いて4番手へ、10番手スタートの#76アストンがイン側から3台を抜き7番手浮上してきた。

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レース8分が経過して、隊列がトップ#17R8を先頭とした1~6位集団と、スタートでジャンプアップした#76アストンを先頭とした7~13位の2つに分かれる。

​#76アストンはややペースが伸び悩み、#66R8・#98M6に攻め立てられる。

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レース9分経過

トップ#17R8をホームストレートで捕えた#63ウラカンが、1コーナーアウト側から仕掛けるも抜くには至らず。

更にチャンスを伺いたかった#63ウラカンだったが、同周の最終コーナーで挙動が乱れストレートスピードが伸び悩んだところを#4AMGに捕えられ3番手にポジションダウン。

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レース14経過。2番手に上がった#4AMGは勢いそのままに#17R8に襲いかかる

ストレートエンドのスピードは勝るAMGだが、コーナーリングではR8に分があり、ホームストレート後の1コーナーで何度も横に並びかけるのだが抜くには至らない。

​この争いはこの後も続いていくことになる。

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レース18分経過

​7番手で#98M6と#66R8をブロックしていた#76アストンだったが、1コーナーでオーバーランしインから#98M6のオーバーテイクを許すと、そのまま横に並びかけられた#66R8、さらに4コーナーでは#43AMGにも抜かれて3つポジションを落としてしまった。

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レース24分経過

トップ集団は相変わらず#17R8と#4AMGの攻防が続く中、4番手を走っていた#1R8が#99M6、#72フェラーリの2台に抜かれてしまう。​

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レース28分経過

8番手の#66R8と追い上げてきた#43AMGの争いがしばらく続いていたが、1コーナーで#43AMGがインを刺し8番手へ

僚友#44AMGも追い上げてきており#66R8を狙う。

​その翌周の同じく1コーナーでは4番手の#99M6が#63ウラカンのインを刺し、3番手に上がってきた

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レース30分経過

このタイミングで最初にピットに入ってきたのは#99M6・#72フェラーリ・#66R8・#44AMG

​それぞれタイヤは無交換で給油のみ行いピットアウト

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トップ争いに動きが見られたのはレース33分経過

トップを走る#17R8が先にピットへ入り、無交換で出ていく。

​同じタイミングで#1R8と#23GT-Rもピットイン

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ピットオープンタイミングギリギリのレース35分経過で、暫定トップの#4AMG・#63ウラカンがピットイン

大半の車両がタイヤを交換せず出ていく中、#4AMGはタイヤを交換し#17R8とは作戦を変えてきた

これによりピットタイムは約5秒遅れ後退し、全車ピットを終えトップ10は#17・#99・#1・#72・#4・#63・#98・#43・#44・#23という順になった

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レース39分経過

​前回の鈴鹿戦でトラブルが出ていた#911ポルシェがまたもや不自然な挙動でコースオフしており、このタイミングでフルコースコーションが提示された

​#911に大きなトラブルは発生しておらず、周回遅れとなってしまったが隊列には並び再スタートに備える

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レース43分経過時点でリスタートが切られる。

ここでトップの#17R8はリーンマッピングのままスタートを切ってしまい加速が鈍り、2番手の#99M6が1コーナーアウト側から並びかける

サイドバイサイドのまま3コーナーを回っていくが、4コーナーでもアウト側の位置取りとなった#99M6は逆に#1R8に並ばれてしまう

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5コーナーでも#99M6と#1R8が並んだまま通過するが、更に後ろにいた#4AMGが6コーナーでそのイン側を突く

ここで警戒した#99M6がブロックするため切り込んだが、すでに鼻先をねじ込んでいた#4AMGと接触し挙動が乱れる

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#99M6は立ち上がりのパワーオーバーでスピン状態に陥り、後続のマシンに弾き出されてクラッシュしてしまう。

​このアクシデントで#99M6は最後尾まで後退し、逆に#4AMGは2番手へ、8番手からリスタートしていた#43AMGは4番手まで上げた

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​更に最終コーナーでは6番手を争う#98M6・#63ウラカン・#44AMGが混雑の中3ワイドで進入するが、立ち上がりで#98M6と#63ウラカンが接触し#98M6がスピンを喫してしまった

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その#98M6をギリギリのところで回避し失速した10番手#76アストンと11番手#66R8に、うまく回避し加速が乗っている#114RCFがアウト側から並びかけるが、#76アストンより加速が良かった#66R8が同じくアウトにラインを変えてしまい軽く接触

弾かれた#114RCFは芝生に乗りホームストレート上でスピンしてしまった

大波乱が起こったリスタートの周回を終えてみると、前半からトップを争っていた2台に#1R8のトップ争い、シリーズチャンピオンに向けポイントが欲しい#43AMG・#63ウラカン・#72フェラーリの4位争いというのが上位勢の構図となった。

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​その後ろ、8番手争いは#76アストンを先頭に#44AMG・#66R8、そしてリスタートで揃ってスピンを喫したROWEレーシングの2台が続く

​この中で一番速さがあった#99M6だったのだが、#66R8のブロックに集中力を切らしたか単独スピンを喫して脱落する

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​レース残り13分

6番手#63ウラカンが#72フェラーリを抜いて5番手に浮上すると、レース残り8分時点で4番手の#43AMGにハンコンバグで一時的にスローダウン

​ホームストレートで難なくオーバーテイクし、#63ウラカンは4番手まで順位を上げた

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​レース残り6分

ここまで何とか耐え凌ぎ8番手を守っていた#76アストンだったが、1コーナーで少しインを開けたところを#66R8にねじ込まれ9番手へ後退

​8番手に上がった#66R8は集団を振り切り、76アストンはペースが伸び悩むものの#98M6や#44AMGの先行は許さず9位フィニッシュとなった

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​このレースを常にリードし続けていたトップ2台の争い

2012年グランツーリスモアジアチャンピオンシップの王者・ヤムが駆る#17R8と、2016年GTSportイギリスローンチイベント王者のコンバースが駆る#4AMGの長いマッチレースはレース残り5分で決着

#17R8に近い距離でホームストレートを通過した#4AMGは、1コーナーでアウト側に振りながら、ややワイドなラインで進入した#17R8に対しクロスラインを仕掛ける。

​イン側に車体をねじ込んだ#4AMGだったが、軽く接触しながらの2コーナーでやや失速してしまう。

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​ここで生まれた約1秒の差が再び埋まる事はなく、新旧王者の宴は#17ベルジアンアウディクラブチームWRTのシーズン2勝目という形で幕を閉じることとなった。

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LCブランパンRd.5インテルラゴス終了時点でのシリーズランキングは上記のようになった

​優勝を飾った#17R8は一気にポイントを54まで伸ばしタイトル争いに絡み始め、#4AMGは2位表彰台で再び6ポイント差のトップに返り咲くこととなった

残り2戦、連勝で50ポイント獲得が可能な為まだ11チームに可能性は残されているが、現実的にチャンスが大きいのは上位4チーム。

この4チームは次戦Rd.6レイクマジョーレで比較的多めのウエイトハンデを積むため、その中でどのようにポイントを稼げるかが見どころになるだろう。

​また、#911ポルシェや#44AMGなど、ポテンシャルは高いながらもレイクマジョーレで救済を受けるマシンもあり、どのようにタイトル争いをかき回すかにも注目したい。

 2018 LC BLANCPAIN GT SERIES Rd.6 Autodrome Lago Maggioreは2018/8/5(日)開催予定

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